【腓骨筋腱炎とは】自分がなってしまったら怪我のケアはどうする?
腓骨筋腱炎(ひこつきんけんえん)は、足の外くるぶしの後ろから下部周囲の痛みがでる症状で、なんなーやジャンプを繰り返すなど足を酷使するスポーツに多く見られるスポーツ障害のひとつです。
腓骨筋は、長腓骨筋と短腓骨筋の二つがあり下腿部の外側についている筋肉です。
長腓骨筋
長腓骨筋は足の裏までつながっています。
短腓骨筋
参考:Visiblebody
どのようにして腓骨筋腱炎になるのか?
先ほどの図をみてもらうとわかりますが、この腓骨筋の腱は外くるぶしの後ろを通って足の横と足の裏まで達しています。
腓骨筋腱炎は繰り返し腓骨筋腱にストレスが加わることで徐々に外くるぶし後方周囲に痛みがでてきます。
痛みがでる原因は?
足を多く使うスポーツで腓骨筋腱炎は発症しやすい傾向はありますが、同じ練習をしていても痛みが出ない選手もいます。
痛みがでる原因としては、ランニングやターンなどの切り返し動作の繰り返しで、足の着地時に踵が外側から突く動作を繰り返していると腓骨筋が伸ばされるストレスが強くかかるため、自分が持っている腓骨筋の柔軟性の許容量をこえてしまうと痛みとして感じるようになります。
筋・腱の柔軟性があるうちは痛みは感じにくいのですが、疲労や足部のアライメント不良(骨の配列がずれている)などで筋・腱の柔軟性の低下を放っておいて運動を続けることにより、腓骨筋腱が引き伸ばされるストレスが許容量を超えてしまうと痛みとしてあらわれてきます。
例えば、偏平足でアライメント(骨の配列)が崩れると、
偏平足は内側のアーチがペタッと床につくように見えています。これがアーチが無い状態です。そうすると足根骨(そくこんこつ)と呼ばれる足を構成している骨のアライメント(骨の配列)が崩れることで、腓骨筋に伸張ストレス(伸ばされるストレス)がかかりやすくなります。
そうすると、疲労の蓄積などで筋肉や腱の柔軟性が低下してくると痛みが出やすくなります。
腓骨筋腱炎の改善法は?
重心ポイントのチェックが必要、
まずはじめに、足のどの部分で体重を支えているかをチェックする必要があります。
例えば、小指側の外側に重心がよっているか、母趾側で支えられているかなどを確認して、足底アーチが保たれているかも合わせてみます。
極度に小指側で体重を支えている場合には、O脚傾向もみられ腓骨筋へかかる負担が大きくなることが予想されます。
腓骨筋腱炎に対する施術は?
基本的には、負担が強いられている腓骨筋の施術を行い、柔軟性を取り戻す必要があります。
ただ、腓骨筋の調整をすることで痛みがとれたとしても運動をやるとまた再発する可能性があります。
そこで、その陰に隠れている原因を見つけて施術を行う必要がでてきます。
例えば、
トリガーポイントができやすい状態になっているので、見つけた場合は対処します。
腓骨筋のコンディションを整えるのと合わせて、骨盤や脊柱は最低限チェックします。
また、股関節の筋肉がしっかり働いているかも需要になります。
1例を上げると、下肢を支えている筋肉、例えば中殿筋の働きは最低限チェックが必要です。
そして、シューズのインソールの見直しや足底板などで痛みが軽減する場合もあります。
腓骨筋腱炎の改善方法は体や動きのくせなどで様々ですが、上記は基本になるので抑えておく必要があります。
痛みが長引く場合には、整形外科や整骨院、スポーツトレーナー、スポーツに特化した整体院などにご相談ください。
普段の練習で気を付けることは
体の柔軟性や連動性の改善、運動量の見直しや足の着地ポイントはどうかなどを合わせて考える必要があります。
運動後に痛みが出る場合にはアイシングをしてください。
ご自身でストレッチをやる場合の注意点は、痛みや炎症が強い部分を強く刺激してしまうとさらに痛みが増してしまう可能性が高くなりますので、注意しながらやってください。
おわりに
腓骨筋腱炎は、筋・腱、疲労などの許容量を超えてしまった場合に痛みが発症し、一度痛みが出てしまうと長引く傾向がありますので、日々自分の身体をチェックして疲労具合や柔軟性、動きなどを確かめるようにしてください。
スポーツ障害は、自分の体をと向き合うことで大きく予防ができる怪我です。
運動を長く続けるためにも、トレーニングだけでなく日常のお体のお手入れにも目を向けてみてはいかがでしょうか。
このへんで終わります。
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