長野市 野球肘:内側型と外側型~スポーツ障害を予防しよう

2020年9月10日

野球肘とは、投球動作の繰り返しで肘に過度の負担がかかり、靭帯の損傷や筋、腱などに引っ張られて骨や軟骨などが障害を受けて肘に痛みを起こすスポーツ障害です。

 

野球肘:内側型と外側型~スポーツ障害予防

野球選手、特に投手にみられる肘の痛み、野球肘。

 

野球肘は、内側型と外側型(まれに後方型)に分けられます。

 

つまり、肘の内側に痛みがあるものを内側方、肘の外側に痛みがあるものを外側型とよびます。

 

この二つは、損傷する部位が違いますので、症状により区別した対応が必要になります。

 

また、成人と成長期の野球肘の病変についても違いがあり、

成長期では、骨の成長過程ですので末端部には成長軟骨が存在し、骨が未発達の状態のため成人の骨よりも弱く障害が起こる部分は骨膜や骨、軟骨などの損傷が多く発生します。

 

一方、成長期が終わった後の成人でみられる野球肘は骨がしっかり出来上がっている為、骨の障害より関節と関節をつないでいる靭帯や関節軟骨の損傷、筋・腱の付着部の炎症が多く発生します。

 

 

野球肘の内側型

内側型では、投球動作で肘に強いけん引力が繰り返し加わるこどで靭帯や筋肉・腱に引っ張られて軟骨や骨を引き剝がすことで痛みが出てきます。(裂離骨折:れつりこっせつ、骨端線離開:こったんせんりかい)

 

また、成人では骨が強い為、関節と関節の安定性を保っている肘の内側側腹靭帯や関節軟骨、筋・腱の付着部の炎症などで痛みが出現することが多く見られます。(内側上顆炎:ないそくじょうかえん、内側側副靭帯損傷:ないそくそくふくじんたいそんしょう)

 

 

野球肘の外側型

内側型では、肘の内側にけん引力が加わり病変につながりますが、野球肘の外側型では、肘の外側で上腕骨と前腕骨(上腕骨小頭と橈骨頭)との間に衝突する外力が加わって痛みが出てきます。

 

成長期の子供の場合は、軟骨組織が多いため、繰り返しの圧迫力で軟骨に傷がついて痛みを感じるようになり(離断性骨軟骨炎:りだんせいこつなんこつえん)、病状が悪化してくると完全に軟骨が剥がれてしまい関節の中で移動して痛みを出現させます。(関節ネズミ)

 

野球肘は内側型が多く発生する傾向があり、程度にもよりますが内側型の方が休養や治療をしっかり行えば、外側型より早く投球復帰が見込めます。

 

投球フェイズで肘への負担を考える

投手の投球フェイズは、大きく4段階に分けられます。

・ワインドアップ期
・コッキング期
・アクセレーション期
・フォロースルー期

 

はじめに、

・ワインドアップ期

構えた位置から投球動作にはいる初期の段階で、振り上げた膝が上がるまで。

→肘への負担は無い

 

・コッキング期

振り上げた膝を前方へ踏み出し足が地面に着地した状態まで。投球側の上肢が振り上げた最高地点に到達します。

→肘の外側に外転のストレスが発生する。

 

・アクセレーション期

投球側の上肢が最高点に達した状態から振り下ろし、ボールをリリースして離す瞬間まで。

→肘に外転ストレスが強くかかり、肘の内側にはけん引力が強く発生する。

 

・フォロースルー期

ボールリリース後から最終域まで。

→肘に圧迫力と捻じれの力が強くかかる。

 

内側型では、コッキング期からアクセレーション期にかけて肘の内側が引っ張られる外力が加わり靭帯や腱が伸ばされて痛みが出現する可能性が高くなります。

 

外側型では、アクセレーション期からフォロースルー期にかけて圧迫力と捻転力が強くなり肘の外側に痛みを発生させる可能性が高くなります。

 

以上のように投球動作を分けて、各フェイズごとに動作分析していくと、どの動作でどんな力が肘や肩にかかっているのかを知ることができます。(野球肩の障害予防の分析にも使えます。)

 

 

野球肘の一般的な症状は?

野球肘の症状としては、肘の内側や外側を押すと痛みがでる。投球時や投球後に痛みがでる。

症状が重くなると安静時の痛みもあり、肘がしっかり曲がらない、完全に伸びないなどの可動域制限が出てきます。(肘の可動域が狭くなると当然、肩にも負担がかかってきます。)

 

 

野球肘を判断する方法は?

肘に違和感や痛みを感じ始めたのはいつからなのか、肘のどこが痛いのか、どこを押すといたいか、投球動作のどの部分で痛いかなどを確認します。

 

初期段階では可動域(動く範囲)の確認や徒手検査などを行います。

レントゲンやエコー検査、必要に応じてCT、MRIなどを受けることで確定診断されます。

 

 

野球肘にはどんな対処をしたらいいの?

ほとんどの場合は保存療法といって、投球制限を行い痛めている部分に負荷をかけないようにして経過を観察しながら、

結果として肘に負担をかけている部分、例えば股関節や脊柱の硬さ、肩の働きや柔軟性などを見直していきます。

保存療法で回復が見込めない時には、手術が必要になる場合もあります。

 

炎症症状が強い場合は投球後にアイシングを行い、肘や手首、肩周囲のストレッチやマッサージ、温罨法、物療機器などで筋疲労の回復と柔軟性の向上を行い、患部の治癒促進を促します。

 

そして、必要に応じて投球数を制限して回復段階に応じて徐々に投球を再開していきます。

 

この際には、微妙に崩れたフォーム修正や体の連動を意識したスローイング動作を獲得していくことで、再発防止につながります。

 

早期発見、早期治療が野球肘を重症化させないで長くプレーできることに繋がりますので、肘の違和感が続くようでしたら早めの相談をおすすめします。

 

 

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