人は構造的に思わしくない姿勢をとり続けることで、さまざまな症状に悩まされることがあります。
ということは、
逆を考えると、姿勢を改善することで多くの悩みが改善する可能性があると言うことです。
不良姿勢とは、背骨がCの字にカーブした、いわゆる猫背姿勢が継続的に行われた状態のことです。このような姿勢はなぜいけないのでしょうか?
今回は、不良姿勢が体に及ぼす悪影響の一つ、横隔膜の機能不全についてご紹介します。
不良姿勢を続けることで起こる【横隔膜の機能不全とは】
横隔膜は、肺などがある胸腔(きょうくう)と胃や腸、肝臓などの臓器を収めている腹腔(ふくくう)との間にある筋肉で、上部に凸の形をしたドーム状になっており、横隔膜が伸び縮みすることで肺に酸素を取り込み呼吸することができます。
横隔膜は自分で意識的に動かすことが可能ですが、自律神経も通っているので無意識でも動いています。
自分で意識しなくても横隔膜が働いてくれるおかげで、意識していなくても自然に呼吸することができます。
しかし、不良姿勢を続けることで横隔膜が正常の働きを保てなくなることがあります。
これが、横隔膜の機能不全です。
つまり、横隔膜が本来の働きを十分にできていない状態です。
横隔膜の機能不全が起こると、呼吸が浅くなることで自律神経の乱れなどにつながります。
なぜこのようなことが起きるのでしょうか?
不良姿勢と横隔膜の関係
不良姿勢とは、頭部が前に傾き、背中が後ろ側にC字カーブを描くように曲がり、両肩が前方に巻き込むような姿勢です。
このような姿勢では、体の前側(腹側)が縮むような体勢で、腹筋など体幹を支えるための筋肉が使われなくなります。主に、背中の筋肉の張りで体幹を支えている状態です。
このような姿勢が長期間続くと、お腹の筋肉が弱くなります。
体幹を支えて、姿勢を保つには腹筋と背筋が重要なことはご存知と思います。体幹を支える腹筋が弱くなることで、ますます不良姿勢が継続することになります。
すると当然、横隔膜の働きも弱くなって呼吸が浅くなります。
また、体幹や肩、股関節などの関節可の動く範囲が狭くなり、動作能力が低下するという悪影響も起こります。
不良姿勢が長引くと、機能不全に陥った横隔膜の代わりに肋骨についている筋肉や頸部の筋肉が代わりに使われるようになります。いわゆる、胸式呼吸です。
日常で胸式呼吸が多くなると、肩こりや首こり、自律神経のバランスが崩れことにつながる恐れがあります。
横隔膜は、自律神経にも支配されているため、腹式呼吸をしているときには横隔膜がしっかり伸び縮みして働くことで、副交感神経が優位に働いて落ち着いた気分、いわゆるリラックス状態を保つことができます。
反対に、胸式呼吸が長く続くと横隔膜の収縮が小さく、交感神経が優位となるため、身体は「闘争・逃走」状態にあると勘違いして、ストレスホルモンがたくさん働くことになります。
リラックス状態とは、真逆の状態なので、夜に寝つきが悪くなったり、イライラなどが強くなるのも当然の反応です。
姿勢改善には脊柱と骨盤の改革が必要
ここまで読んでいただき、姿勢の悪化から横隔膜の機能不全に陥り、結果として体に悪影響を及ぼす可能性が高くなることがイメージできたでしょうか。
では、姿勢を改善するにはどうしたらいいのか
ヒントは、脊柱と骨盤にあります。
重心を支えるために適している、重心線というものがあります。
体を横からみた位置では、上から順に「耳ー肩ー大腿骨頭ー膝ーくるぶし」、後方から見た時には「頭や肩の傾き、骨盤の高さなど」これらの位置がまっすぐに揃っているとことが理想的です。
バランスが整っている時には、最小限の筋力と関節の支えで姿勢を保つことができます。
猫背を治そうとして、背中だけまっすぐにしようとしても負担が大きく、無理がありあます。
体幹、股関節、肩の筋力を取り戻して、脊柱と骨盤から見直す必要があります。
姿勢改善には、良い習慣を身につけることが近道
・姿勢を意識する
・体幹を安定させる
・腹式呼吸を積極的に取り入れる
・1日15分程度、体のメンテナンスを行う
・定期的に整体を受けて体を整える
など。
重要なのは、続けることです。
姿勢が崩れてくることが、悪い習慣が続いた結果であるように、理想的な姿勢を取り戻すことも良い習慣を続けることが一番です。
お体にお悩みがあったら、
まずは、一つでもいいので体に良いことを始めてみませんか。
長野市篠ノ井の整体 肩のお悩み、腰痛、スポーツ整体ならコンディショニングハウス「みずき整体院」にお任せください。