腕を上げた時に肩につまる感じがあったり、痛みがでる
ボールを投げたり、ラケットを振る時に肩に痛みが走る
こんな症状がある場合は、肩インピンジメントが考えられます。
肩インピンジメント症状とは?
インピンジメントとは、衝突するという意味です。
つまり、肩関節を動かした時に骨と骨がぶつかる現象が起きて、その間にある筋肉や腱などが挟み込まれることで痛みを感じる症状です。軽度の場合は、つまり感や引っかかる感じなどが自覚症状として現れます。
こうした症状が日常で繰り返されたり、長期化している場合には肩インピンジメント症候群と呼ばれます。
なぜ、肩インピンジメントが起きるのか?
肩関節は、球関節と呼ばれる構造をしています。
肩甲骨と上腕骨で関節が作られていますが、肩甲骨の関節窩(かんせつか)という半円状になった受け皿部分と、球状をした上腕骨の上腕骨頭(じょうわんこっとう)と呼ばれる部分で肩関節がつくられています。
肩関節は、誰もが感じる通りとても広い範囲で自由に動かすことができます。大きく動かすことができる分、それだけ多くの筋肉の働きが必要になります。
スポーツや日常での肩や腕の使いすぎで筋肉が部分的に疲労して硬くなった状態が続くと、硬くなった筋肉は働きが落ちてくるので、この筋肉の働きをカバーするために他の筋肉が代わりに使われることになります。
これを代償運動といいます。
この代償運動が長く続くと本来の筋肉の使い方と違うので当然、歪みがでてきます。
そうすると次第に関節を動かす時に使われる筋肉の順番が狂い、インピンジメント症状が起こります。
具体的には、ここで起きます。(赤でギザギザに囲われている部分)
腕を挙げた時などに、上図のように肩甲骨の端にある肩峰(けんぽう)と呼ばれる部分と上腕骨頭(じょうわんこっとう)との間が狭くなり、この間で筋肉や腱などが挟み込まれてインピンジメントが発生します。
筋肉や関節の働きが正常な状態では、腕を上げたり回したりしても痛みや引っ掛かりは起きません。
主な症状は?
・上に腕を挙げると肩に痛みやつまる感じがでる。
・腕を横から上げると一定の角度になった時に肩に痛みが走る
・背中に手を回したり頭を洗うなど、肩を捻る動きで痛みがでる
基本的に腕や肩を動かさなければ痛みは無く、肩を動かしてある一定の角度に達した時に痛みを感じるのが特徴です。
原因はなに?
・インナーマッスルの筋力低下や機能不全(使えていない)
・姿勢の悪化
・部分的に筋肉が硬い
など
✔︎ インナーマッスルの筋力低下や機能不全(使えていない)
肩回旋筋腱板と呼ばれる4つのインナーマッスルがあります。
この筋肉の役割は、肩関節を安定させて軸をしっかり保つ働きをしています。
「先ほどの、肩甲骨の関節窩と上腕骨頭を正しい位置に保持しておく役割です」
インナーマッスルが働かなくなると、軸がつくられないまま肩をうごかすので、当然動きが定まらずインピンジメントが生じてしまいます。
例えると、トラックにのせた荷物を積荷を縛らないまま走っていると荷物はあちこちにぶつかってしまうような感じです。
✔︎ 姿勢の悪化
肩の働きは、肩甲骨の位置が重要です。
特に極度の猫背姿勢などで肩甲骨が前に出ている場合は、筋肉への負担も増して肩関節にも影響を及ぼします。
試しに、両肩をおおげさに前にだしたまま腕を上げてみてください。上げようとしても、頭の上までは上がらないはずです。
これが、姿勢により肩の動きが制限されている状態です。
✔︎ 部分的に筋肉が硬い
わりと多くみられるのは、胸の筋肉や肩の後ろの筋肉が硬くなっている場合です。
いわゆるアウターマッスルとインナーマッスルのバランスが崩れている状態。
なかでもインナーマッスルの働きが落ちているのに、アウターマッスルばかり鍛えたり、オーバーユース(使いすぎ)で筋肉のバランスが崩れていることが原因でインピンジメントが起きやすい状態になります。
どうしたら良くなるの?
原因を見つける
まずは、現在症状を出している原因を探してアプローチ開始
肩インピンジメントはあくまでも症状として出ているだけなので、なぜインピンジメントに至ったのかの過程を振り返る必要があります。
簡単にいうと体の使われ方や何気ない癖などです。
これを予防しながら、症状自体を軽減しつつ、改善へと道筋をたてていきます。
少し深掘りすると、
アプローチポイントは、肩の回旋筋腱板(インナーマッスル)の機能を回復させることが基本です。
そして、回旋筋腱板(インナーマッスル)が使えなくなっている原因を探して回復を促します。
今回はここまで。
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