肘の内側の痛み~上腕骨内側上顆炎(ないそくじょうかえん)
上腕骨内側上顆炎はスポーツ障害のひとつです。
上腕骨内側上顆炎とは、肘の内側の痛みや肘の内側から前腕にかけて痛みが現れるものです。野球肘の一部、ゴルフ肘、フォアハンドテニス肘と呼ばれることもあります。
肘の内側に、硬くて少し内側に突出した骨の部分が触れると思いますが、その部分が上腕骨内側上顆(じょうわんこつないそくじょうか)です。
そこが、手首や指を曲げたりする筋肉の出発点になります。
参考:Visiblebodey
青で囲った部分が内側上顆です
こうしてみると、上腕骨内側上顆にはたくさんの筋肉がついていることがわかります。
肘に繰り返しの力がかかる、または急激な外反ストレス(肘を外側に動かそうとする力)がかかると、内側上顆についている筋肉が腕の骨から引き剥がされるようにストレスがかかり、骨の付着部(筋肉が骨についているところ)で炎症が起こり痛みとして現れます。
これが、上腕骨内側上顆炎です。
成長期で骨が未発達の場合には、肘にストレスをかけ続けると骨端線離開(こったんせんりかい)につながることもあります。
1回の急激な外力では、肘の内側の靭帯を痛めたり、成長期においては骨が未成熟なため骨端線離開などをおこす可能性の方が高くなります。
年齢に応じて、負傷のしかたが違うところに注意が必要です。
【内側上顆炎ってどんなもの?】
肘の内側を押したときに痛みを感じる、肘を外反方向(外側)にストレスをかけると痛みを感じる、手首や肘の曲げ伸ばしで痛みを感じるなどがありますが、症状が進んでくると、肘が伸びきらない・肘が曲がりきらないなど肘の動く範囲が制限されるとともに、痛みや違和感を感じやすくなります。
投球動作時の疼痛、ゴルフスイング時の疼痛など運動時の痛みが強くなります。
【なんで痛みがでてくるの?】
上腕骨内側上顆炎は基本的には、オーバーユースといって使い過ぎがあげられます。
しかし、肘に痛みがでる人の特徴をみると単に使い過ぎではなく、スポーツ経験が浅く、肘に負担がかかるフォームだったり、肩の痛みや柔軟性の低下で、肘に負担がかかるフォームになっていることもあります。
体全体でみると股関節や背骨の動きの悪さから肘へ負担がかかる場合もあります。
【内側上顆炎の改善法は?】
まず、肘の状態を確認して当院で施術できるものか、どうかを判断した上で施術を行います。
肘の内側上顆炎は慢性化しないように、投球動作を減らすなど肘への負担を減らしながら、炎症がある場合には練習後や肘を使った後のアイシングを行い、肘に痛みを出している筋肉のストレスを緩和する必要があります。
「部分的、全身と両方向からの見直しが理想的」
あわせて、日常予防にストレッチを習慣化していただき、場合によってはテーピングやエルボーバンドなどの肘サポーターを提案することもあります。
必要に応じて運動制限のアドバイスを行い、各スポーツの競技特性に応じた体の使い方の見直しを行います。
肘に痛みや違和感が出てきたら早めに専門の方に相談して、整形外科や接骨院、スポーツ専門の整体院などに行かれることをおすすめします。
今回はこのへんで。
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